特集：インフラ輸出の国際戦略

インフラ輸出の国際展開は，今後の我が国の進むべき方向性の１つとして，ここ数年，大きく報道等にも取り上げられている。

国土交通省の成長戦略において，『国際展開・官民連携分野』は５つの分野の１つに掲げられており，『海外へ進出する日本企業への支援ツールと政府サイドの支援体制整備』および『インフラ整備や維持管理への民間資金・ノウハウの活用（PPP/PFIなど）』が主要政策となっている。また，国土交通省では官民連携による海外展開の新たなスキームの構築，経済産業省では金融支援を含めたオールジャパンによる総合支援のパッケージ化（インフラとは直接関係ない分野（教育，技術協力，産業人材育成，パイロット事業等）の支援）など，益々，インフラ輸出は着目を浴びている。本企画では，最新事例，成功のポイントなど，今後の国際戦略のポイントや参考になる事例を紹介する。

巻頭言●官民連携による海外インフラ・プロジェクトの推進

国土交通省　国際統括官　前田隆平

総説●今，注目されるインフラ輸出と展開のポイント

(株)三菱総合研究所　海外事業研究センター　センター長　平石和昭

特集１●チームジャパンによるインフラPPPプロジェクトの海外展開

(株)大林組　常務執行役員　土木本部　副本部長　福本勝司

特集２●Spanninng the World－橋梁の海外展開から見たインフラ輸出－

(株)IHI　常務執行役員　社会基盤セクター　セクター長　井元　泉

特集３●NEXCO西日本の米国における橋梁点検事業への参入

NEXCO-West USA, Inc.President and CEP三谷浩二

EXCO-West USA, Inc.Executive Vice President　松本正人

特集４-１●高速道路事業の海外展開に向けて

日本高速道路インターナショナル(株)　プロジェクト第一部　第一部長　中村武夫

特集４-２●スリランカ初の高速道路建設工事

大成建設(株)　国際支店土木部　スリランカ南部高速道路作業所　工場長　青木俊彦

大成建設(株)　国際支店土木部　スリランカ南部高速道路作業所　所長　堀川祐毅

樹脂接着剤を用いた橋梁の補修技術

高速道路総合技術研究所(株)　道路研究部　橋梁研究室　主任研究員　野島昭二

世界の土木遺産●アムステルダムのNDSM－オランダ流・産業遺産の活用術－

近畿大学　理工学部　社会環境工学科　准教授　岡田昌彰

ドボク・マニアックス/高架下建築

写真家・フリーライター　大山　顕

PPP最新事情●海外PPPインフラビジネス

一般社団法人　国際建設技術協会　研究所長　藤森祥弘

地域の話題と情報（都道府県）●金沢城公園の第二期整備事業

石川県　土木部　公園緑地課　課長　猿田秀一

地域の話題と情報（市町村）●病院の建て替えを核とした市街地再開発事業

秋田県　大仙市　企画部　重点政策推進室　主任　菅原慎史

世界のインフラ事情●2011年タイ洪水とJICAの支援

独立行政法人　 国際協力機構　

客員専門員　竹谷公男

独立行政法人　 国際協力機構　地球環境部　

参事役　宮坂　実

独立行政法人　 国際協力機構　地球環境部　

主任調査役　松元秀亮

世界から見た日本●ガラパゴス技術者の地球の歩き方－海外の現場に夢とロマンとパッションを求めて－

Kajima Overseas Asia Pte Ltd.Project Director　

相原浩司

海外の契約約款解説●FIDICの解説（設計施工版）⑸　FIDICの基本構造３（コントラクターと設計）

海外建設協会　国際建設プロジェクトアドバイザー　内藤誠二郎

女性技術者からの話●方向性・可能性

(株)間組　大阪支店　太閤シールド出張所　榎原彩野

若手技術者からの話●施工から見えるもの

前田建設工業(株)　東京土木支店

立会川作業所　芳賀俊司

土木技術アーカイブス（第29回）● わが国の対インドネシア技術協力とジャカルタ首都圏の交通の今昔・

都丸徳治「わが国の対インドネシア技術協力」（1976年11月号）・

山下宏「インドネシヤの道路事情」（1964年12月号）

独立行政法人　鉄道建設・運輸施設整備支援機構　企画調査部　課長　加島　章

注目のプロジェクト●パハンセランゴール導水トンネル：全長44.6km，最大土被り1,200m

清水建設(株)　国際支店　パハンセランゴールド導水トンネル建設所　

所長　河田孝志

予定目次

編集後記